日本青年館の概要と歴史

日本青年館の概要

日本青年館は1921(大正10)年の財団設立以来、施設の管理運営と共に青年団をはじめとする青少年団体に対する支援や、文化・スポーツの発展、国際交流事業等を展開する一般財団法人です。特に、日本青年団協議会は、日本青年館を活動拠点として全国青年大会や全国青年問題研究会、青年リーダー養成事業などを開催し、地域青年団の取り組みを応援しています。

初代日本青年館が開館したのは、1925(大正14)年。その後、1979(昭和54)年の建て替えを経て、2017(平成29)年8月にオープンした建物は三代目となります。以前の建物は神宮外苑の別の場所(現在の場所から北に80m)にありましたが、2020東京オリンピック・パラリンピック開催に向けた国立競技場の建設・拡張のために、現在の場所に移転。最先端の技術の粋を集め、地上16階、地下2階のホテル・ホール・オフィスからなる複合施設としてオープンしました。

「青年館」という名前ですが、青年に限らず、どなたでも宿泊できる開かれたホテルです。日本青年館は、東京オリンピック・パラリンピックでも、スポーツ交流や国際交流・青少年交流のセンターとしての役割を果たすために、地域の皆様や世界のお客様から愛される施設を目指してまいります。

初代日本青年館

日本青年館の歴史は大正時代にさかのぼります。色鮮やかな緑に囲まれた東京・明治神宮。この造営のため全国から延べ11万人の青年団員が結集、ボランティア活動を行いました。完成にあたり、当時の皇太子殿下から「国家の発展は青年の修養にあり」とのお言葉(令旨(れいし))を賜り、その栄誉に感激した青年たちは青年の殿堂を建設しようと「一人一円募金」に立ち上がりました。そうして1925(大正14)年に初代日本青年館が完成したのです。

青年団の全国組織も結成され、日本青年館は青年団運動の拠点として大きな役割を果たしていきます。ホールでは新交響楽団の定期演奏会や民俗芸能が披露され、文化の殿堂としても名声を得てきました。しかし、戦争へ向かう歴史の流れに抗えず、日本青年館と青年団は戦時体制に巻き込まれます。終戦時、青年団の全国組織は解体され、日本青年館はGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)に接収されます。

未曽有の苦難に直面しつつも、青年たちは地域で続々と青年団を再結成させていきます。1951(昭和26)年には、青年団の全国組織・日本青年団協議会(日青協)を結成。日本青年館も1953(昭和28)年に接収が解除され、営業を開始しました。戦後の日本青年館は、青年団研究所の設置や雑誌の出版など、高度経済成長へと向かう時代の青年団発展の礎を築きます。また、ホテルやイベントでの施設利用が推進され、1964(昭和39)年の東京オリンピックでは、プレスセンターとして世界に情報を発信しました。

二代目日本青年館

初代日本青年館の完成からからおよそ半世紀。1970年代に入ると青少年活動の多様化や国際化に対応した新しい日本青年館を建設しようという運動が起こりました。全国の青年団による積極的な募金活動に加え、文部省など関係機関の支援を受け、1979(昭和54)年には二代目となる日本青年館が完成しました。

おりしも、各県の青年団による青年会館建設運動が最も盛んな時期でもあり、1970年代以降には全国に20を超える青年会館が建設されました。また、みずからの活動拠点を求める運動は市町村レベルにまで広がりを見せています。二代目日本青年館の建設運動と、地域の青年館による青年会館建設は、自分たちの館(やかた)を求める熱意によって相乗効果を生みました。

二代目日本青年館は初代に比べ大きさが約2倍、国際会議場や最新の設備を備えたホールは多くの方々に利用していただきました。青少年団体による宿泊研修はもとより、企業研修や学会、市民団体の講習会など利用は多岐にわたりました。

ホテルの果たしてきた役割

初代日本青年館(1925/大正14~1977/昭和52)の宿泊施設は、和室のほかに洋室も設置。およそ400人が宿泊可能で、当時の日本ではモダンなホテルでした。 終戦後、日本青年館はGHQ(連合国軍最高司令部総司令部)に接収されました。1953(昭和28)年の接収解除後、運営を再開。ホテルをはじめ、団体の会議や研修など、ご利用いただくお客様が広がっていきました。

二代目日本青年館(1979/昭和54~2014/平成26)は、近隣施設のスポーツイベントに伴う宿泊や、会議室やホール利用と併せた宿泊などのほか、全国の小中高生の修学旅行の宿舎として親しまれ、二代目青年館の営業期間36年間で、計122万人の生徒のみなさんにご利用いただきました。2011(平成23)年3月の東日本大震災の際には、帰宅が困難な人々のために中ホールを開放したほか、福島県いわき市から一時避難していた方々に、1ヶ月ほどホテル施設を提供しました。

研修や会議、修学旅行、ご宴会、結婚式、同窓会、ご家族の旅行等々、人生の様々な節目や記念に、また学びや若者の成長を育む場として、多くの方々にご利用いただいた二代目日本青年館は、延べ360万人もの方々にご愛顧いただきました。

将来に向けて

全国の青年団による勤労奉仕や募金活動、関係機関の支援によって建設されてきた初代および二代目の日本青年館。同様に、多くの方々の支えによって三代目日本青年館は2017年8月にグランドオープン致しました。装いを新たにし、最新の設備を揃えたホテル・ホール・会議室のオープンを大きなステップとして、私たちは次のようなビジョンを揚げていきます。

『全国の青少年活動を応援すると共に、未来を担う若者が、集い、学び、交流できる場を創造していきます。
そして、文化や芸術の発信拠点として、その機能を充実させていきます。』
『2020年に開かれる東京オリンピック・パラリンピックを視野に入れ、スポーツ振興に寄与する施設として役割を果たしていきます。』
『すべてのお客様に開かれ、憩いとくつろぎを提供し、交流と創造を生み出すグローバルな施設をめざします。』

2021年には財団設立100周年を迎えます。未来の日本を、そして世界の若者の未来をはぐくむ日本青年館にどうぞご期待ください。